
「会議で何を話せばいいかわからない」
「話そうとすると頭が真っ白になる」
このように「話すのが苦手」と感じている人は少なくありません。
しかし実際には、「話すのが苦手」なのではなく、「頭の中が言語化できていない」だけのケースがほとんどです。
何を話すかが整理されていない状態では、どんなに頑張っても言葉は出てきません。
本記事では、「話すのが苦手な原因」と「具体的な克服方法」を、3週間のトレーニングとして解説します。
話すのが苦手な原因とは?
話すのが苦手な人には、共通する原因があります。
・何を話すか整理できていない
・抽象的な言葉で考えている
・事前準備ができていない
・「うまく話そう」としすぎている
特に大きいのは、「言語化できていないこと」です。頭の中で考えていることが曖昧なままだと、言葉にしようとしても詰まってしまいます。
なぜ言語化で「話すのが苦手」は克服できるのか?
話せない原因は、「話し方」ではなく「中身」にあります。何を伝えるかが明確になっていれば、言葉は自然と出てきます。
逆に、
・「いい感じにまとめる」
・「うまく伝える」
といった曖昧な状態では、言葉に詰まってしまいます。
つまり、話す力を高めるには、まず「考えを言語化する力」を鍛える必要があります。
多くの人は「言葉は自然に出てくるもの」と考えています。確かに日常会話であれば、特に意識しなくても言葉は出てきます。しかし、ビジネスの場面で求められるのは、相手に正確に伝わる言葉です。これは意識的なトレーニングなしには身につきません。
3週間で改善!言語化トレーニング
Week1:自分の言葉を書き出す習慣をつける
トレーニング1週目は、まず自分の言葉を意識的に書き出す習慣をつけます。毎朝10分、今日話そうと思っていることを箇条書きにしてみましょう。この時に気をつけることは、抽象的な表現を使わないことです。
- 例)その日の会議で話すことを書き出す練習
- ・数字を含めた具体的な報告内容
- ・気になっている課題
- ・自分なりの提案
Week2:言い換えトレーニングを始める
2週目は、言い換えの練習です。一つの内容を3通りの言い方で表現する訓練を行います。
例)営業職の人が、商品の価値を3つの視点で言い換える練習
・お客様に与えるベネフィット:「この商品で○○の業務効率が30%向上します」
・競合他社との違い(差別化):「独自の技術で、業界最速の処理が可能です」
・導入後の具体的な効果:「初年度で投資額の120%の効果が見込めます」
Week3:アウトプットを増やす
3週目は、実践的なアウトプットを増やしていきます。以下の3つの練習を毎日行いましょう。
・1分間スピーチの練習
・会議での発言を事前に準備
・相手の質問を予測して答えを用意
- 例)指示を出す前に、以下の3点を明確にする
- ・期待する成果物
・具体的な期限
・判断基準となる指標
言語化トレーニングの具体的な方法
朝のボイストレーニング
出社前の10分間、以下の練習を行います。
- ・新聞の見出しを声に出して読む
- ・今日話す内容を実際に声に出してみる
- ・言い淀みやすい言葉を意識的に練習する
通勤時間の活用
通勤時間を使って、以下のトレーニングを行います。
- ・ポッドキャストで上手な話し手の話し方を学ぶ
- ・心の中で会議でのプレゼンを練習する
- ・目に入った広告を分かりやすく説明する練習をする
昼休みの振り返り
昼休みの5分間で、午前中の自分の話し方を振り返ります。「言い淀んだ場面はなかったか」「より適切な表現があったか」「相手の反応はどうだったか」を確認します。
トレーニングで気をつけるポイント
録音して聞き直す
自分の話し方の特徴を知るために、実際の会話を録音して聞き直してみましょう。多くの人は自分の声を聞くのを嫌がりますが、これは非常に効果的な方法です。
フィードバックをもらう
信頼できる同僚や上司に、自分の話し方についてフィードバックをもらいます。特に「話の内容は理解しやすいか」「声の大きさや速さは適切か」「言葉の選び方は適切か」といった点について聞いてみましょう。
目標を具体的に設定する
「上手く話せるようになりたい」という漠然とした目標ではなく、以下のように具体的な目標を設定します。
- 1分間スピーチを途中で詰まらずに話せる
- 会議で最低3回は発言する
- 質問されてから5秒以内に回答を始められる
まとめ:話すのが苦手は「言語化」で克服できる
話すのが苦手な原因は、話し方ではなく「考えが整理されていないこと」です。
・何を伝えるのか
・どういう順番で話すのか
・どこまで具体的にするのか
これらを言語化できれば、自然と話せるようになります。
まずは、話す前に「何を話すか」を書き出すことから始めてみてください。小さな習慣の積み重ねが、確実に話す力を変えていきます。
この記事を書いた人
木暮太一
(一社)教育コミュニケーション協会 代表理事・言語化コンサルタント・作家
14歳から、わかりにくいことをわかりやすい言葉に変換することに異常な執着を持つ。学生時代には『資本論』を「言語化」し、解説書を作成。学内で爆発的なヒットを記録した。ビジネスでも「本人は伝えているつもりでも、何も伝わっていない!」状況」を多数目撃し、伝わらない言葉になってしまう真因と、どうすれば相手に伝わる言葉になるのかを研究し続けている。企業のリーダーに向けた言語化プログラム研修、経営者向けのビジネス言語化コンサルティング実績は、年間200件以上、累計3000件を超える。
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