
管理職の方向けのマネジメント研修で学ぶべき項目と、その目的について解説していきます。
マネジメントする上で身につけておきたいスキルや知識は、多岐に渡ります。
多くの責任も伴う立場ですが、しっかり「言語化して伝える」ということができれば、思うようにいかないということを減らせるはずです。
ぜひ本記事を読んで、リーダーとして成功するための秘訣について知っておきましょう。
管理職向けマネジメント研修の目的
管理職には多様な役割が求められています。組織を牽引するリーダーシップ、部下の育成やチームの生産性向上などを、自分のタスクと並行してこなす必要があります。
管理職向けのマネジメント研修では、これらの役割を理解し、効果的に実践するための知識やスキルを身につけることが目的になります。
研修で意識したいポイントとしては、自分が目指すリーダーシップスタイルとはどんなものかをイメージし、学んだことを部下とのコミュニケーションにどのように生かすかを考えながら、研修を受けるようにしましょう。
他にも目標設定や問題解決の手法を学び、チーム全体のパフォーマンス向上に貢献できるようなスキルを身につけるようにします。
マネジメントのために学ぶべき項目7選
リーダーシップの基礎
リーダーシップ、すなわち指導力やチームをまとめる能力は、マネジメントする際に重要になります。
しかし一言でリーダーシップと言っても、その時々で求められるスキルは変わりますよね。大人数を指揮して目標に導く力が必要な場面もあれば、1人1人と向き合って問題を解決することが求められる場面も。
マネジメント研修では、どんな状況でどんなリーダーシップが求められるのか、それによってどのようにチームのマネジメントをしていくのかなどを学習します。
自分自身の強みや弱みを把握し、状況に応じたリーダーシップスタイルを使い分けるためのスキルを学びましょう。
コミュニケーションスキル
マネジメントする際、円滑なコミュニケーションは必要不可欠です。
目標へのビジョンを示すためにもメンバー育成のためにも、チームメンバーとのコミュニケーションは欠かせません。
マネジメントをする立場の方は、上司や部下など、さまざまな立場の人と問題なくコミュニケーションがとれることが大前提となります。
「コミュニケーションは普段からとれてるから大丈夫」という方も多くいらっしゃると思いますが、コミュニケーションにもいろんな手法があるので、研修で学ぶと新しい発見があるはずです。傾聴力や共感・質問力など、コミュニケーションスキルを向上させるための具体的な手法を学びましょう。
部下へのフィードバックの方法
部下の成長を促すためにフィードバックをする場面は多くありますし、中には多少厳しいことも言わなくてはいけない場面もあるでしょう。
ここで伝え方を一歩間違えれば、部下のやる気を失わせてしまう可能性があります。場合によっては、ハラスメントになってしまう恐れも…。
効果的なフィードバック方法というのは、実は意外と難しいものなのです。
研修では相手の成長に繋がるフィードバックの方法や、ネガティブなフィードバックを効果的に伝えるためのテクニックなどが習得できるのが理想です。
チームビルディングの基礎
マネジメント研修では、どのようにチームビルディングをしていくかについても学びます。
チームビルディングとは、チームメンバー個々の能力を発揮できるようなチーム作りのことをいいます。
ちなみに、「チームワーク」というと「お互いの苦手を補い合いながら協力する」という意味合いが強く、チームビルディングとは少しニュアンスが異なります。
チームビルディングでは長期的な目標を見据え、メンバーそれぞれが得意なことやスキルを活かして組織に貢献できることを目指します。
目標設定と進捗管理の方法
適切な目標設定もチームのパフォーマンス向上に関わります。
厳しすぎると目標達成のビジョンが見えなくなってモチベーションが下がりますし、楽すぎても十分なパフォーマンスを発揮しなくなりますよね。
組織やチームの生産性を上げるためには、適切に目標を定めることが重要です。
また、目標達成に向けた計画立案やリソース配分についても管理職の人は知っておきたいですね。
部下のキャリア支援
マネジメントする立場の方は、部下のキャリア目標の達成をサポートすることが求められます。そのため研修では、キャリアサポートについての具体的な方法を学びます。また、部下の強みを活かし、弱みを補強するためのサポート方法なども学びます。
企業によっては、キャリアサポートは専用の部署や担当者が行っているというところも少なくないと思います。
その場合でも、管理職の立場の方が部下のキャリアや成長に無関心ではいけませんよね。部下が何を目指してどんなスキルを磨いているのか、それを自分はどうサポートできるのか。そのあたりを考えるのも、管理職の役目でしょう。
リスク管理とトラブルへの対応方法
管理職、つまり上の立場の人間である以上、リスク管理と万が一トラブルが起きた場合の対応も、頭に叩き込んでおくべきです。
未然に防げるリスクは防がなくてはいけません。そしてトラブルが発生した場合の連絡手段や対応方法も、チームメンバーと共通認識を持っておくようにしましょう。
リスク管理は「リスクマネジメント」とも呼ばれ、企業全体として重要なポイントになっています。
起こりうるさまざまなリスクを想像しておくこと、そしてそれに備えておくことが大事です。マネジメント研修のひとつの要素として、リスクマネジメントについても学びましょう。
「言語化できること」が成功へのカギ
マネジメント研修の内容は、実務に活かして実践することになります。
研修でインプットしたことを実務でアウトプットしていくことになりますが、このアウトプットのとき重要になるのが、頭の中を正しく言語化することです。
リーダーシップを発揮する場面でも部下のキャリア支援をする場面でも、「伝える」ということが発生するあらゆる場面で言語化が必要になります。
自分の考えや気持ちを正しく言葉にできないと、誤解されたまま伝わってしまったり、伝えるべきことを伝えられずに終わってしまいます。そのままでは信頼関係が構築できず、効率的なマネジメントができなくなってしまうのです。
「思うことがなかなか伝えられない」という方は、言語化するための練習も進めるのがオススメですよ。
まとめ
管理職向けマネジメント研修の目標と、研修で学ぶべき内容について解説してきました。
マネジメントする立場は、多くの責任が伴います。チームや部下のマネジメントだけでなく、組織全体の目標達成についてや、起こりうるリスク・トラブルなども考慮しなくてはいけません。
その中で「なかなか伝わらない」という問題を解決するカギは、やはり「言語化」です。
自分の頭の中を言語化すること、そしてチーム全体が同じように言語化してコミュニケーションを取れるようになることで、管理職の方のマネジメントの質を大きく上げることができるでしょう。
この記事を書いた人

木暮太一
(一社)教育コミュニケーション協会 代表理事・言語化コンサルタント・作家
14歳から、わかりにくいことをわかりやすい言葉に変換することに異常な執着を持つ。学生時代には『資本論』を「言語化」し、解説書を作成。学内で爆発的なヒットを記録した。ビジネスでも「本人は伝えているつもりでも、何も伝わっていない!」状況」を多数目撃し、伝わらない言葉になってしまう真因と、どうすれば相手に伝わる言葉になるのかを研究し続けている。企業のリーダーに向けた言語化プログラム研修、経営者向けのビジネス言語化コンサルティング実績は、年間200件以上、累計3000件を超える。

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