部下が動かないのはなぜ?――マネジメント研修の限界と「言語化」による解決策

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「マネジメント研修を受けたのに部下が動かない」「リーダーになったのにチームがまとまらない」──こうした悩みを抱えるリーダーは少なくありません。研修で学んだことを実践しているつもりなのに、なぜ思うような成果が出ないのでしょうか。

本記事では、既存のマネジメント研修では解決しきれない問題点を指摘し、その理由を探っていきます。そして、その課題を解決する手法として当社の「言語化プログラム」でお役に立てることを具体的な事例を交えてご紹介します。

「メンバーに教えられるリーダ―」を育てることが最もROIが高い

結局のところ、マネジメントもリーダーシップも、
メンバーに仕事内容と意義を教え、ゴールまで自走できるようにすることがゴールです。
そしてそれが、人事部として最もROIが高い投資です。

ここの研修を受講していても、
最終的にメンバーに教えることができなければ
リーダーはうまくメンバーを導けません。

教えられるリーダーを育てることが最もレバレッジが効く研修です。

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既存のマネジメント研修が抱える問題点

一般的なリーダーシップ研修やマネジメント研修には、多くの場合「組織をうまく動かす」ためのノウハウが詰まっているはずです。しかし、現場で実践しようとして壁にぶつかるリーダーが後を絶ちません。考えられる既存研修の問題点として、次のような点が挙げられます。

抽象的・精神論的アドバイスが多く具体策に乏しい。

研修では「部下を信頼して仕事を振るべき」「心理的安全性を確保しましょう」などのスローガンが語られます。しかし「ブランディングを強化する」「働き甲斐のある組織にする」「心理的安全性を高める」といった定性的な目標は、人によって解釈がバラバラになる曖昧な言葉です。肝心の「何をどうすればいいのか」が示されず、リーダーは具体的に何を実行すべきか分からないままで終わってしまいます。​

リーダー自身の思考が言語化(明確化)されていない。

そもそも、前段としてリーダーの頭の中にある考えやビジョンが明確になっていないケースが多くあります。この場合、いくら「あるべきマネジメント方法」をインプットしても、自分の中で実行に移せなくなります。
たとえば、「メンバーの心理的安全性を高めるためのマネジメント手法」をインプットしたとしても、「心理的安全性を高めるとは、どういうことか?」がリーダー本人の中で明確になっていなければ、アクションがズレていきます。そして、部下に明確な指示を出せません​。「会社をよくしたい」という漠然とした思いだけでは、部下に何を期待しているのか伝わらないのです。まずリーダー自身が考えを整理・明確化できていないと、研修で学んだ知識も宝の持ち腐れになってしまいます。

コミュニケーションの「量」ばかりが推奨され、中身が伴っていない。

最近は1on1ミーティングなど対話の機会を増やす研修も多いですが、話している内容が曖昧では効果がありません。
「最近どう?」
「うまくいかなくて……」
「じゃあ気持ち切り替えていこう!」
といった表面的な会話では状況は好転しないのです​。コミュニケーションは量より質――すなわち何を伝えるかが重要ですが、研修ではこの点が十分に教えられていないことがあります。

「察する文化」に頼りすぎて、伝えたつもりが伝わっていない。

リーダーが何を学び、何を実行しようとしても、それがチームメンバーに伝わらなければ意味がありません。日本の職場には、言葉にしなくても汲み取る「察し」の文化が根付いています。そのため、リーダーが曖昧な指示を出しても本人は伝えたつもりになりがちです。
ぼくもかつて、直属の上司から「自分らしい働き方で、価値を発揮してね」と穏やかな口調で言われました。しかし、いくら穏やかな口調で言われても、何をすればいいのか全く分かりません。リーダーは何かを意図して発言したと思いますが、メンバーには意図が伝わっていません​。そもそも指示や発言が曖昧では、チームを動かせないのです。

以上のように、既存の研修が抱える問題の核心には「不明確さ」があるといえます。せっかく研修で高めた意欲も、肝心の指示やコミュニケーションが不明確では部下は動きようがありません。

木暮太一の「言語化プログラム」による解決

では、この不明確さの問題をどう解決すればいいのでしょうか。当社の「言語化プログラム」は、まさにリーダーの伝達力を強化するための実践的なメソッドです。ポイントは単なる精神論ではなく、「何を・どのように伝えるか」を具体的に言葉にするスキルを磨くことにあります。

言語化=明確化。 ぼくたちは「言語化」とは単に言葉にすることではなく「明確にすること」だと考えています。単に「察してくれよ」と伝えても、それでは指示したことになりません。メンバーが求めているのは、自分が何をすればいいかがわかる(行動できるようになる)明確なゴールと具体的な指示です。言語化プログラムでは、リーダーの頭にある考えを整理し、「何が問題で、何をすべきか」を言葉でクリアに示す方法を学びます。

「いい感じにやっておいて」を卒業する。

言語化プログラムの導入により、リーダーは漠然とした指示出しから脱却できます。例えば、ある大手企業では研修前、部下の作ったプレゼン資料に対し「なんか違う」「もうちょっと顧客に刺さるようにして」とニュアンスだけで修正を指示していました。でもこれではメンバーは何をどう直せばいいのかわかりませんね。

しかし言語化スキル習得後は、「どの部分の何が不十分か、だからどのように改善すべきか」を言葉で明確に伝えられるようになり、資料のどこをどう直せば良いか的確に指示できるようになりました​。結果、部下は迷わず修正に取りかかり、アウトプットの質も向上しています。

認識のズレを埋め、行動を設計する。

別の企業の例では、リーダーは「明確に指示しているつもり」でも、各メンバーの常識(前提知識や思い込み)の違いで受け取り方がバラバラになり、意図した行動につながらないという課題がありました。

しかし言語化プログラムによって指示内容をさらに具体化した結果、メンバーが何をすべきか正しく理解できるようになり、誤解が消えて指示のやり直し(「言った言わない」)も不要になったそうです​。つまり、言語化によってリーダーは「言葉で部下の行動を設計する」ことが可能になるのです。「なんとなく察して動いてもらう」のではなく、言葉によって行動の青写真を示すイメージです。

言語化プログラムはリーダーのコミュニケーションを根本から変革します。ただの気合いや根性論ではなく、再現性のある方法論として「明確な伝え方」を習得できる点が大きな強みです。

言語化プログラムの内容

このプログラムでは、以下の3つのアクションを言語化する方法を学びます。

  1. 「やるべきこと」の言語化:メンバーが具体的に何をすべきかを明確にします
  2. 「間違っている行動の軌道修正」の言語化:メンバーの軌道がズレたときに修正する方法を学びます
  3. 「やらないこと」の言語化:無駄な業務を排除し、本質的な業務に集中する方法を身につけます
  4. メンバーの頭の中を引き出す問いかけ:メンバーが考えていることを言葉で引き出せるようになり、メンバーの考えを明確にサポートできるようになります。

実際の成果

このプログラムを導入した企業では、具体的な成果が出ています。

大手食品会社では、リーダーが「なんか違う」「もっと顧客に刺さるようにして」というニュアンスでしか修正できなかった状態から、メンバーのアウトプットに何が足りないか、どこを修正すればいいのかを的確に指示できるようになりました。

医療法人では、指示が明確になり、メンバーが正しいアクションを取れるようになりました。誤解もなくなり、指示の念押しも不要になったため、マネジメントが楽になったとの声をいただいています。

業界大手の飲食店向け機器メーカーでは、商品の価値を言語化できるようになってから、価格競争に巻き込まれず、50%の値上げに成功しました。

マネジメント研修の効果が倍増する言語化プログラム

リーダーにとって最も大切なのは、メンバーを望ましい方向に動かすことです。しかし、その前提となるリーダー自身の考えの明確化と言語化スキルが欠けていれば、どんな優れた戦略や熱意も空回りしてしまいます。既存の研修で得られる知識やマインドセットも、言語化という“最後のピース”がはまって初めて実践で活きてくるのです​。

当社の言語化プログラムは、まさにその最後のピースを提供するものです。言語化スキルを身につければ、リーダーは自分の頭の中をクリアに整理し、それを的確に言葉にしてチームに伝えることができます。すると、これまで動かなかったメンバーが自律的に動き出し、チーム全体が驚くほど活性化するでしょう​。

もし「研修も受けたのに部下が思うように動いてくれない」と感じていらっしゃるなら、ぜひ言語化プログラムを検討してみてください。既存の研修では得られなかった新たな視点とスキルによって、停滞していたチームが動き出し、目標達成へと大きく前進するはずです。自分の言葉で組織を動かす力を手に入れ、理想のチームを実現しましょう。

この記事を書いた人

木暮太一 写真

木暮太一

(一社)教育コミュニケーション協会 代表理事・言語化コンサルタント・作家
14歳から、わかりにくいことをわかりやすい言葉に変換することに異常な執着を持つ。学生時代には『資本論』を「言語化」し、解説書を作成。学内で爆発的なヒットを記録した。ビジネスでも「本人は伝えているつもりでも、何も伝わっていない!」状況」を多数目撃し、伝わらない言葉になってしまう真因と、どうすれば相手に伝わる言葉になるのかを研究し続けている。企業のリーダーに向けた言語化プログラム研修、経営者向けのビジネス言語化コンサルティング実績は、年間200件以上、累計3000件を超える。

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