
[貴社はどのタイプ?]タイプ別コミュニケーション課題
ひとくちに「コミュニケーションに課題がある」といっても、ケースは様々です。
そして対処法(何をすれば解決するか)も様々です。まずは「どんな課題が起きているか」「その原因は何か?」を捉えてみましょう。
なぜ「会話しているのに伝わらない」のか?
多くの企業が導入している定番の社内研修、それが「コミュニケーション研修」です。「傾聴」「共感」「アサーション」「1on1のやり方」などをテーマにした研修を受けたことがある方も多いのではないでしょうか。
ところが、そのような研修を受けてもなお、「会話しているのに伝わらない」「報連相を徹底しても、なぜかすれ違う」「会議をしても物事が決まらない」──そんな課題が職場で解消されないケースが後を絶ちません。
ではなぜ、従来のコミュニケーション研修では、これらの根本的な問題を解決できないのでしょうか?
従来のコミュニケーションノウハウで解決できない理由
1)抽象的なスローガンに終始している
既存の研修は「もっと傾聴しましょう」「相手を尊重しましょう」「共感を持って接しましょう」といった「心構え」レベルの内容に終始しがちです。確かにその姿勢は大切です。しかし実際の現場でリーダーやメンバーに求められるのは、「今この場面で、何をどう伝えるべきか」「この資料を見てどうフィードバックすればいいか」という具体性です。
心構えだけで現場が動くなら、マネジメントはもっと簡単なはずです。
2)感情ばかりを重視し、情報が曖昧なまま
共感を大事にしすぎるあまり、かえって空気を読む力が重視され、肝心の「言葉にする力」が鍛えられないケースが少なくありません。結果として、「部下の気持ちは分かるが、何をどうしたらいいか分からない」という状態が続きます。
つまり、言語化がされないまま、ふわっとした理解と会話が積み上がっていくのです。
3) コミュニケーション量は増えても、誤解は減らない
「コミュニケーションを増やせ」というのはよくある改善策ですが、量を増やしても中身が曖昧では何の解決にもなりません。
例えばこんな会話、社内でありませんか?
上司:「最近どう?うまくいってる?」
部下:「まあ、普通にやってます」
上司:「ならよかった。何かあったら相談してね」
この会話で、実際に何が伝わったのでしょうか?「最近」とはいつから?「普通」とはどの水準?このように、使われている言葉が曖昧なまま終わっているやり取りは、日常的に溢れています。既存研修は、こうした「言葉のズレ」に着目することが少ないのです。
言語化プログラムが生む“伝わるコミュニケーション”
一方で「言語化するノウハウ」は、従来のコミュニケーションノウハウとは一線を画します。言語化=明確化です。そして、その最大の特長は、「曖昧な会話や指示を、具体的かつ明確に言葉にする力」を鍛えるという点です。
言語化とは、単に言葉にすることではなく「明確にすること」です。話し手の頭の中にある考えや背景、目的、意図を明らかにし、聞き手が正しく理解し、行動できるようにするのが「言語化」のゴールです。
事例:ただの報告会が「価値ある会議」になった
ある企業では、会議の時間が単なる「進捗報告の場」になっており、参加者全員が受け身。発言しても「◯◯に行って打合せしました。次回はヒアリングに行きます」といった“行動の羅列”だけでした。
言語化プログラムの導入後は、以下のように変化しました。
「私は今回、“クライアント満足度が下がっている”という課題に対し、◯◯の要因があると考えたので、それを検証するために△△のヒアリングを行い、次回は□□の提案を行う予定です。」
このように、行動の背景と目的を言語化することで、会話は「ただの報告」から「意味のある共有と提案」へと変わったのです。
事例:「報告したのに怒られる」が消えた
別の企業では、「ちゃんと報告したのに、上司に“なんで早く言わなかったんだ”と怒られる」ことが頻発していました。
これも、伝えている“つもり”でも、受け手の期待するレベルや内容とズレていたからです。
言語化プログラムでは、指示や報告における「主語・述語・目的・対象・期限・想定リスク」などを明確に整理し、それを伝える訓練を行います。すると、「言ったのに伝わってない」というコミュニケーションの“すれ違い”が激減し、業務がスムーズに進むようになったのです。
言語化で、組織はここまで変わる
会議で「とりあえず話す」ではなく、「何を明確にするための発言か」が共有されるようになる
部下への指示が「いい感じにやっておいて」から「◯◯の目的で、△△の状態を目指す」と明確になる
「空気を読む」文化から、「言葉で確認する」文化へ
無駄な会議、無駄な資料、誤解による手戻りが減る
つまり、言語化プログラムは「会話の質」を根本から変え、組織の認識を揃えるための“共通言語”を育てる研修なのです。
結論)足りなかったのは「型」だった
これまでのコミュニケーション研修が機能しなかったのは、「伝え方の型」が提供されていなかったからです。精神論やノウハウはあっても、「どう整理し、どう言葉にすればいいか」という技術は教えられていませんでした。また、複雑なやり方は研修の場で多少練習しても現場で使えるものではありません。
大事なものは「型」です。よく「守破離」といわれるように、まずは基本を身に着け、それ通りに実行することが大事です。当社の言語化プログラムは、ビジネスにおける会話・指示・提案に必要な要素を分解し、「こう伝えれば通じる」という再現可能な型を提示します。コミュュニケーションのズレは、スキルで解決できます。“話しているのに伝わらない”現場の悩みを、本気で解決したい企業にこそ、このプログラムを届けたいと、ぼくらは強く考えています。
この記事を書いた人

木暮太一
(一社)教育コミュニケーション協会 代表理事・言語化コンサルタント・作家
14歳から、わかりにくいことをわかりやすい言葉に変換することに異常な執着を持つ。学生時代には『資本論』を「言語化」し、解説書を作成。学内で爆発的なヒットを記録した。ビジネスでも「本人は伝えているつもりでも、何も伝わっていない!」状況」を多数目撃し、伝わらない言葉になってしまう真因と、どうすれば相手に伝わる言葉になるのかを研究し続けている。企業のリーダーに向けた言語化プログラム研修、経営者向けのビジネス言語化コンサルティング実績は、年間200件以上、累計3000件を超える。

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