ロジカルシンキングができるようになるトレーニング法

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なぜロジカルシンキングが求められるのか?

「もっと論理的に考えて」「ちゃんと筋道立てて説明して」と言われてドキッとした経験、ありませんか?

ビジネスシーンでは、ロジカルシンキング(論理的思考力)があるかどうかで、報告・相談の質、プレゼンの説得力、さらにはリーダーシップの発揮度までが大きく変わります。しかし、「ロジカルに考えろ」と言われても、そもそもどうすれば論理的になれるのかがわからない…という人が少なくありません。

じつはロジカルシンキングは、先天的な才能ではなく、「トレーニングで誰でも身につけられるスキル」です。本記事では、ロジカルシンキングの基礎から、日常の中で無理なく実践できるトレーニング法までを解説します。

ロジカルシンキングとは何か?

まず、「ロジカルシンキング」とは何か? を言語化しましょう。定義を明確にします。

ロジカルシンキングとは、「物事を筋道立てて考え、矛盾のない結論を導き出す」思考法です。ポイントは以下の3つです。

  1. 前提や事実を整理する
  2. 因果関係を意識する
  3. 矛盾のない構造で結論に導

この3つを押さえるだけでも、あなたの「話し方」「書き方」「考え方」はグッとわかりやすくなります。

よくあるロジカルシンキングの誤解

ロジカルシンキングにはいくつかの誤解があります。この誤解があるために、少しとっつきづらくなっているかもしれません。

  • 感情を排除する冷たい思考 → いいえ、ロジカルであることと感情を無視することは別です。
  • 賢い人しかできない → いいえ、思考のフレームを知れば誰でもできます。
  • 瞬時に判断する能力 → むしろ丁寧に考え、構造を見極めるプロセスです。

これらの誤解が、トレーニングを始めるハードルを上げてしまっています。

ロジカルシンキングを鍛える3つのステップ

ステップ1:言葉にする癖をつける(=思考の見える化)

論理的な人ほど、「考えていること」を整理してアウトプットしています。まずは、「なぜそう思うのか?」「それは本当に事実か?」と自分に問いかけ、考えを書き出すことから始めましょう。

おすすめの練習
毎日5分間、「今日あったことから得られる教訓は何か?(今日の出来事があったおかげで、自分は何を得られたか?)」をノートに書く
自分の意見を書くときは、「理由」をセットで書く癖をつける(例:「私は〇〇だと思う。なぜなら〜」)

ステップ2:フレームワークを使ってみる

ロジカルシンキングには、考え方を整理する「型」があります。これを使えば、誰でも論理的な構造に近づけます。代表的なフレームワークは以下の通り。

  • MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)
     → モレなくダブりなく、要素を分解する
  • ロジックツリー(Whyツリー・Howツリー)
     → 「なぜ?」を掘り下げる or 「どうすれば?」を展開する
  • ピラミッドストラクチャー
     → 結論→理由→具体例 の構造で話す

まずは1つ、自分がしっくりくる型を選んで実践してみましょう。

ステップ3:他人の意見を「構造」で聞く練習

ロジカルシンキングを鍛えるには、自分の思考だけでなく、「他人の話の構造を見る」ことも効果的です。

会議やプレゼン、YouTube動画でも構いません。「この人の話は、どういう構造になっているか?」「結論と理由がつながっているか?」と構造に注目して聞くことで、自然と論理的な組み立てが身についていきます。

トレーニングに役立つ日常習慣

ロジカルシンキングは、日々の習慣の中でも自然と磨くことができます。

  1. ニュース記事の要点をまとめる
     → 5W1Hを使って情報を整理してみる
  2. 他人の意見に反論してみる
     → あえて「なぜそう言えるのか?」と自問し、別の視点を考える
  3. 感情と論理を分けて考える
     → イライラした時は、「なぜ自分はイライラしているのか?」を構造的に分析してみる

よくある挫折ポイントとその対策

「すぐにできるようにならない」
→ 論理的に考えるには、慣れが必要です。最初はうまくいかなくて当たり前なんです。「うまく整理できない思考を、あえて言葉にする」ことが成長につながります。

「考えすぎて動けない」
→ ロジカルシンキングは、あくまで行動のためのツールです。「まず仮説を立ててやってみる→結果を見て修正する」という姿勢が大切です。

まとめ:ロジカルに考える力は、行動で身につく

ロジカルシンキングは、知識として学ぶだけでは意味がありません。大切なのは、「日常のあらゆる場面で、論理的に考えようとする意識」と「小さな実践の積み重ね」です。完璧にやる必要はありません。まずは「なぜ?」「どうすれば?」と問いを立て、考えを言葉にしてみる。そこから一歩ずつ、あなたの思考は磨かれていきます。

この記事を書いた人

木暮太一 写真

木暮太一

(一社)教育コミュニケーション協会 代表理事・言語化コンサルタント・作家
14歳から、わかりにくいことをわかりやすい言葉に変換することに異常な執着を持つ。学生時代には『資本論』を「言語化」し、解説書を作成。学内で爆発的なヒットを記録した。ビジネスでも「本人は伝えているつもりでも、何も伝わっていない!」状況」を多数目撃し、伝わらない言葉になってしまう真因と、どうすれば相手に伝わる言葉になるのかを研究し続けている。企業のリーダーに向けた言語化プログラム研修、経営者向けのビジネス言語化コンサルティング実績は、年間200件以上、累計3000件を超える。

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